西暦 | 後漢年号 | 関連事項 | 備考 |
一八〇 |
光和三 四月 六月 十二月 |
江夏の異民族が反乱をおこす。 『尚書』『毛詩』『左伝』『穀梁伝』に通じた者を推挙させ、議郎に任ずる。 何氏が皇后に立てられ、兄の何進が侍中となる。 |
この歳、霊帝は都の郊外に畢圭苑と霊昆苑とを作る。 冬、鮮卑が幽州と并州に侵攻。 蒼梧・桂陽の不服従民が郡や県の役所を攻撃、零陵太守の楊が火馬の計によってこれを破る。 |
一八一 |
光和四 四月 九月 十月 |
朱儁が交阯刺史となり、交趾・合浦の異民族の反乱を鎮める。 許が太尉になる。 陳耽が司徒になる。 鮮卑が幽州・并州に侵攻。 壇石槐が死に、息子の和連が立つ。 |
この歳、霊帝は後宮に模擬マーケットを作り、みずから商人の服をつけて遊ぶ。 大長秋の曹節が死ぬ。 諸葛亮が生まれる(〜二三四)。 |
一八二 |
光和五 正月 三月 四月 七月 十月 |
陳耽が上言して、宦官勢力に阿付する許らを非難する。 陳耽は司徒を免ぜられる。 袁隗が司徒となる。 板楯蛮の蜂起は地方長官の横暴が原因だとする程包の意見から曹謙が巴郡の太守に任ぜられる。 板楯蛮が曹謙に投降する。 楊賜が太尉となる。 |
この歳、経学者の何休が死去する(一二九〜)。 孫権が生まれる(〜二五二)。 |
一八三 |
光和六 正月 |
日南郡南方の諸国から使者が来る。 |
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一八四 |
光和七 二月 三月 四月 五月 六月 七月 十月 十一月 中平元 十二月 |
霊帝 [光和七][中平元] 太平道の組織者の張角が蜂起する。みな頭に黄色の巾をつけていたことから、黄巾の賊と呼ばれる。 何進が大将軍に任ぜられ、都の守りにあたる。 皇甫嵩や呂強の意見により、党錮のメンバーが黄巾の反乱者と結ぶことを畏れて、党錮の禁は解除される。 盛が太尉に、張温が司空になる。 皇甫嵩は長社において黄巾の包囲を受けるが、朱儁・曹操の助力を得て黄巾を打ち破る。 さらに皇甫嵩は、朱儁とともに汝南・陳国一帯の黄巾を破って、その地は平穏になる。 盧植は、張角を広宗に追いつめたが、宦官の讒言により罪におとされ、董卓がそのあとを継ぐ。 巴郡において五斗米師の張脩が蜂起する。 人々はその一味を「米賊」と呼ぶ。 皇甫嵩は、張角の弟の張梁を斬る。 皇甫嵩が張宝を打ち破る。 中平と改元する。 |
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一八五 |
中平二 二月 三月 五月 九月 十一月 |
宮殿造営・金人鋳造などのため、田地に畝ごとに十銭の税をかける。 黒山の賊の首領の張燕が投降し、平難中朗将に任ぜられる。 崔烈が買官によって司徒になる。 張延が太尉になる。 楊賜が司空になる。楊賜が死去すると、許相が司空になる。 劉陶は、天下混乱の原因は宦官にあると上言したため、獄死する。陳耽も宦官に陥れられて獄死する。 張温は辺章・韓遂を討伐するが、美陽で苦戦におちいる。 董卓らが辺章・韓遂を打ち破る。 |
この歳、王祥が生まれる(〜二六九)。 |
一八六 |
中平三 二月 六月 十二月 |
江夏の兵士の趙滋が反乱をおこし、南陽太守の秦頡を殺す。 張温が長安にいたまま太尉に任ぜられる。 霊帝は玉堂殿を造り、銅人・黄鐘・天禄・蝦蟆などを鋳る。 趙滋は敗死する。 鮮卑が幽州・并州に侵攻する。 |
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一八七 |
中平四 四月 五月 六月 十月 十一月 |
韓遂が辺章らを殺し、隴西を包囲する。 六郡の兵をひきいて韓遂の討伐にむかった耿鄙が敗れ、韓遂は漢陽を包囲。漢陽太守の傅燮が陣没する。 馬騰も反乱に加わり、王国を首領におしたてて、三輔の地を攻略する。 崔烈が太尉になる。 許相が司徒に、丁宮が司空になる。 張純が張挙や烏丸大人の丘力居らと結んで薊中の地を攻略、右北平太守の劉政、遼東太守の陽終、護烏丸校尉の公綢らを殺し、張挙は天子を称する。 長沙の区星の蜂起に対し、孫堅を長沙太守に任じて、これを平定させる。 曹嵩が太尉となる。 |
この歳、陳寔が死去(一〇四〜)、会葬者が三万人にのぼる。 冬、曹丕が生れる。 |
一八八 |
中平五 二月 三月 五月 六月 七月 八月 九月 十一月 |
黄巾の余党の郭大らが河西の白波谷で蜂起し、太原・河東を攻める。 屠各胡が并州刺史の張懿を攻めて、これを殺す。 劉焉が、刺史の支配力が弱っていることから、各地に「牧」を置くことを建議。 劉焉を益州牧に、黄を豫州牧に、劉虞を幽州牧に任じる。 樊陵が太尉になる。 馬相・趙祗らが、緜竹で蜂起し、刺史の倹を殺して天子を称する。賈龍がこれを攻め破り、劉焉を益州に迎える。 馬日が太尉となる。 西園八校尉を置き、蹇碩・袁紹・ほうこう鮑鴻・曹操・趙融・馮芳・夏牟・淳于瓊が校尉に任ぜられる。 丁宮が司徒に、劉弘が司空になる。 王国が陳倉を包囲、皇甫嵩・董卓が四万の兵でこれと抵抗。 張純と丘力居が青・徐・幽・冀の四州で略奪をはたらく。 公孫がこれを討伐する。 |
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一八九 |
中平六 二月 四月 光熹元 八月 昭寧元 九月 永漢元 十一月 十二月 中平六 |
少帝 [光熹元][昭寧元] 献帝 [永漢元] 皇甫嵩が陳倉で王国を破る。 劉虞が太尉となる。 霊帝が逝去、年は三十四。 少帝劉弁が即位、年は十七。 光熹と改元する。 大将軍の何進が実権を握り、蹇碩を誅殺、さらに董重・董太后に迫って自殺させる。 宦官の張譲ら、宮中において何進を斬る。 袁紹は宮中に兵を入れて宦官を皆殺しにする。 少帝と陳留王は宮外に脱出、少帝は都につれもどされて董卓の支配下にはいる。 昭寧と改元する。 董卓はみずから司空となる。 董卓は少帝を廃し、陳留王劉協を帝位につける。これが献帝、年は九歳。 永漢と改元を行う。 董卓がみずから太尉となり、楊彪が司空に、黄が司徒になる。 董卓はみずから相国となる。 黄が太尉に、楊彪が司徒に、荀爽が司空になる。 年号を中平六年にもどす。 |
この歳、董卓に反対して、袁紹・盧植・袁術・曹操らが都を離れ、それぞれの根拠地にもどって実力をやしなう。 |